
WHOの資料に基づく | アジスロマイシンは乳製品(牛乳やヨーグルト)と一緒に服用しても吸収が低下したり効果が弱まったりしませんか?
アジスロマイシンは牛乳やヨーグルトなどの乳製品と一緒に服用しても、一般に吸収や効果への影響は小さく、錠剤・懸濁液は食事の有無を問わず服用可能です。なお、カプセル製剤では食後に生体利用率が低下し得るため空腹時が望ましいです。アルミニウム・マグネシウム含有の制酸薬との同時服用は避け、時間をあけましょう。
アジスロマイシンと乳製品の同時摂取:吸収や効果への影響は?
結論として、アジスロマイシン(azithromycin)は、一般的に牛乳やヨーグルトなどの乳製品と一緒に服用しても吸収が大きく低下したり、効果が弱まったりしにくい薬です。 多くの製剤(錠剤・懸濁液)では食事の有無による影響が小さく、乳製品特有のカルシウムによる強いキレート(結合)で吸収が阻害されるタイプの抗生物質ではありません。実際、アジスロマイシンの錠剤や懸濁液は「食事と一緒でも空腹時でも服用可能」とされています。 [1] [2]
乳製品による「キレート」の心配は?
- テトラサイクリン系や一部のフルオロキノロン系抗菌薬では、カルシウムが薬剤と結合して吸収を妨げる(キレート)ため、乳製品と同時は避ける必要があります。 [3]
- アジスロマイシンはマクロライド系(アザライド)で、このカルシウムキレートによる大きな吸収低下は基本的に問題になりません。したがって、乳製品との同時摂取で著明な吸収低下が起こる可能性は低いと考えられます。 [1] [2]
食事の影響:製剤別のポイント
アジスロマイシンの「製剤(剤形)」によって食事の影響が少し異なることが知られています。
-
錠剤(tablets)
錠剤は食事の影響をほとんど受けず、食前・食後のどちらでも服用可能です。 [2]
食事と併用しても血中濃度の全体量(AUC)は変わらず、最大濃度(Cmax)がわずかに上がることがある程度です。 [4] [5] -
懸濁液(oral suspension)
食事と一緒に飲むとCmaxが上がりやすいものの、AUC(総暴露量)は変わらないと報告されています。つまり、効果全体には影響が少ないと解釈されます。 [4] [5] [6] -
カプセル(capsules)
カプセルは特殊で、食後に生体利用率が下がる「ネガティブなフードエフェクト」が知られています。 食後は胃内滞留が延びて一部が分解されやすくなることが機序と考えられています。 [7]
そのため、カプセル製剤のみは空腹時服用が望ましい場合があります。 [7]
公式情報に基づく服用アドバイス
- 錠剤・懸濁液は、食事と一緒でも空腹時でも服用可能です。乳製品(牛乳・ヨーグルト)と一緒でも問題は少ないとされています。 [1] [2]
- カプセルをお使いの場合は、食後よりも空腹時のほうが望ましいことがあります。 [7]
- 制酸薬(アルミニウム・マグネシウム含有)との同時服用は避けるのが無難です。これらは最大血中濃度(Cmax)を低下させるため、同時は控え、数時間あけることが推奨されます。 [4] [2]
吸収指標(PK)への食事影響の要約
下表は代表的なデータのまとめです。
| 製剤 | 食事の影響 | Cmax(最大濃度) | AUC(総暴露量) | 実務上の示唆 |
|---|---|---|---|---|
| 錠剤 | 食事の影響は軽微 | わずかに上昇することあり | ほぼ不変 | 食前・食後どちらでも可 [4] [5] [2] |
| 懸濁液 | 食事でCmax上昇 | 上昇 | 不変 | 胃刺激がある場合は食後も可 [4] [5] [1] |
| カプセル | 食事でバイオアベイラビリティ低下 | 低下傾向 | 低下(機序的に低下の懸念) | なるべく空腹時が望ましい [7] |
注:AUC不変は「効果全体への影響が小さい」ことを示し、Cmaxの変動はピーク濃度のみの変化であるため、多くの感染症治療では臨床的影響が限定的です。 [4] [5] [7]
実践的なコツ
- 胃がムカつく、吐き気があるなど胃腸症状を和らげたい場合、錠剤や懸濁液なら食後や乳製品と一緒でも構いません。効果への影響は一般的に小さいです。 [1] [2]
- カプセル製剤で確実性を重視したい場合は、食間〜空腹時の服用を検討しましょう。 [7]
- 制酸薬(アルミニウム・マグネシウム)との同時使用は避けるか、2〜4時間程度ずらすのがおすすめです。 [4] [2]
まとめ
- 乳製品(牛乳・ヨーグルト)とアジスロマイシンの同時摂取は、通常は吸収を大きく下げたり、効果を弱めたりしません。 錠剤・懸濁液では食事の有無にかかわらず服用可能です。 [1] [2]
- 例外はカプセル製剤で、食後は吸収が落ちる可能性があるため、空腹時の服用がより適切です。 [7]
- 制酸薬(アルミニウム・マグネシウム)とは同時服用を避け、時間をあけましょう。 [4] [2]
もし今お使いのアジスロマイシンが錠剤・懸濁液かカプセルか、製剤の種類はわかりますか?
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出典
- 1.^abcdefAZITHROMYCIN(dailymed.nlm.nih.gov)
- 2.^abcdefghij(dailymed.nlm.nih.gov)
- 3.^↑(dailymed.nlm.nih.gov)
- 4.^abcdefgh(dailymed.nlm.nih.gov)
- 5.^abcdeAZITHROMYCIN(dailymed.nlm.nih.gov)
- 6.^↑AZITHROMYCIN(dailymed.nlm.nih.gov)
- 7.^abcdefgMechanistic study of the azithromycin dosage-form-dependent food effect.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


