
PubMedの資料に基づく | 緑茶を飲むと高血圧の予防や血圧低下に効果があるというのは本当ですか?
要点:
緑茶は長期的に継続すると、平均で収縮期約2mmHg、拡張期約1–2mmHgの小幅な血圧低下が示唆されています。ただし即効性はなく、12週間以上の継続が目安で、カフェインによる一時的な上昇や睡眠への影響に注意が必要です。治療の代替ではなく、減塩・運動などの生活習慣改善と併用するのが現実的です。
緑茶は「少しだけ」血圧を下げる可能性があり、特に数週間〜数か月といった長期的に続けた場合に、収縮期血圧で約2mmHg、拡張期で約1–2mmHgの低下がみられる研究がいくつかあります。 [1] 同様に、緑茶やその主成分(カテキン)に関するランダム化比較試験をまとめた解析でも、収縮期で約2mmHg、拡張期で約1–2mmHg程度の低下が示されています。 [2] ただし、効果は「穏やか」で個人差があり、薬のような明確な降圧効果までは期待しにくい点にご注意ください。 [1] 一方で、飲んですぐ下がる“即効性”はなく、12週間以上の継続で差が見えやすい傾向があります。 [1]
どのくらい下がるのか
- 長期摂取(目安12週間以上)で、平均的には収縮期約2mmHg、拡張期約1–2mmHg低下。 [1]
- 緑茶のカテキンを多く含む抽出物(サプリなど)を用いた試験では、血圧がやや高めの人(収縮期130mmHg以上)ほど効果が出やすい傾向も示唆されています。 [2]
- メタ解析でも同様の幅(収縮期約2mmHg低下)を報告しており、結果は概ね一貫しています。 [2]
なぜ効果があると考えられるのか
- 緑茶に含まれるカテキン(EGCG など)が血管の内皮機能を助け、血管のしなやかさを保つ働きを持つ可能性が示されています。 [2]
- 黒茶(ブラックティー)でも小幅の低下が見られますが、緑茶の方が低下幅がやや大きいという報告もあります。 [1] ただし、カフェインが含まれるため、飲んだ直後の一時的な血圧上昇は起こりうる点は留意が必要です。 [3]
どれくらい続ければよいのか
- 研究では、12週間以上の継続摂取で有意差が明確になっています。 [1]
- 「1日に何杯」の統一見解はありませんが、実臨床・栄養研究では1日2–4杯程度を目安に、夕方以降は睡眠への影響(カフェイン)を考え控える、といった実践が現実的です。 [1] [3]
期待できる“副次的”メリット
- 緑茶は脂質にも良い影響を与える可能性があり、総コレステロールやLDLコレステロールがわずかに低下したという報告があります。 [2]
- 別の系統的レビューでも、収縮期血圧の小幅低下とともに、総コレステロールとLDLコレステロールの低下が示されています。 [4] 体重や血糖は一貫した改善が出ないこともあり、あくまで“プラスα”と考えるのが妥当です。 [2]
安全性と注意点
- 一般的な飲用量での安全性は高いと考えられますが、サプリメントなど高濃度抽出物では、まれに発疹や腹部不快感、血圧上昇などが報告されています。 [4]
- カフェイン感受性が高い方、妊娠中、睡眠障害、不整脈がある方は、摂取量や時間帯に注意しましょう。 [3]
- 一部の薬(例:一部のβ遮断薬、MAO阻害薬など)とカフェインの併用で動悸・血圧変動が出やすくなる場合があるため、服用中の薬がある場合は医療者に相談がおすすめです。 [3]
高血圧対策としての位置づけ
- 緑茶は「生活習慣改善の一部」として取り入れる価値があり、減塩、運動、体重管理、十分な睡眠、ストレス対策と合わせると、全体としての血圧管理に役立つ可能性があります。 [1]
- ただし、既に高血圧の診断がある方で目標血圧に届いていない場合、緑茶だけで十分に下げるのは難しいため、医師の指導のもとで薬物治療を含む総合的な管理が基本となります。 [1]
研究の要点まとめ
| テーマ | まとめ | 根拠 |
|---|---|---|
| 降圧効果 | 長期の緑茶摂取で収縮期約2mmHg、拡張期約1–2mmHg低下の可能性 | [1] [2] |
| 即効性 | 急性(飲んですぐ)の降圧は見られない | [1] |
| 継続期間 | 12週間以上の継続で有意差が出やすい | [1] |
| 対象者 | 収縮期130mmHg以上の人で効果が出やすい可能性 | [2] |
| 脂質への影響 | 総コレステロール・LDLのわずかな低下 | [2] [4] |
| 安全性 | 通常の飲用は概ね安全だが高濃度抽出物は副作用報告あり | [4] |
| カフェイン注意 | 一時的な血圧上昇や睡眠への影響に注意 | [3] |
実践のコツ
- ☕️ 量と時間帯:1日2–4杯程度を目安に、カフェインに弱い方は午前〜昼に集中し、夕方以降は控えめに。 [3]
- 🧂 減塩と併用:減塩(食塩相当量6g/日未満を目標)や野菜・果物を増やす食生活と組み合わせると、効果が積み上がりやすいです。 [1]
- 🏃 生活全体で:有酸素運動、体重管理、十分な睡眠、過度の飲酒を控えることも一緒に進めましょう。 [1]
- 📈 モニタリング:家庭血圧で朝夕に記録し、数週間〜数か月の変化を見て調整するのがおすすめです。 [1]
まとめ
関連する質問
出典
- 1.^abcdefghijklmnopqEffects of tea intake on blood pressure: a meta-analysis of randomised controlled trials.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 2.^abcdefghijGreen tea catechins and blood pressure: a systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
- 3.^abcdefgWhat caffeine does to blood pressure(mayoclinic.org)
- 4.^abcdThe effect of green tea on blood pressure and lipid profile: a systematic review and meta-analysis of randomized clinical trials.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。


