Medical illustration for PubMedの資料に基づく | 卵を毎日食べると高血圧のリスクが高まるというのは本当ですか? - Persly Health Information
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2026年2月17日5分で読める

PubMedの資料に基づく | 卵を毎日食べると高血圧のリスクが高まるというのは本当ですか?

要点:

現時点で、卵を毎日食べることが高血圧リスクを直接高める明確な証拠は乏しいとされています。健康な人では1日1個程度の卵は心血管リスクを増やさない傾向で、血圧への有害な影響も確認されていません。ただし、糖尿病のある方や加工肉・高塩分・高脂肪との組み合わせではリスク増加に注意が必要です。

毎日卵を食べることが直接「高血圧のリスクを高める」という明確な証拠は、現時点では限定的です。むしろ、一般的な健康な人では卵の適量摂取は心血管リスクを増やさないという報告が多く、高血圧に関しても中立〜影響なしと解釈できる研究が中心です。ただし、糖尿病がある人や、卵をベーコンなど高塩・高脂肪の食品と一緒に食べる食習慣では全体的な心血管リスクが上がる可能性があるため注意が必要です。 [1] [2]


卵摂取と血圧:研究の概要

  • 観察研究(コホート・メタ解析)

    • 心血管疾患(心筋梗塞・脳卒中など)については、卵の多めの摂取と総リスクの間に有意な関連は見られない、またはごく小さいという解析が複数あります。一般集団では、卵摂取は心血管リスク全体の増加と明確には結びついていません。 [3]
    • 一方で、別のメタ解析では、卵摂取量が増えるほど心血管疾患と糖尿病のリスクが上がるとする結果もあり、特に糖尿病患者ではリスクが大きく出ています。このように結果は一部で不一致があり、個人の背景により影響が異なる可能性があります。 [4]
  • 介入試験(ランダム化比較試験など)

    • 冠動脈疾患のある高リスク者を対象に、1日2個の卵を6週間食べても血圧や血中脂質、血管内皮機能に悪化は見られなかった研究があります。短期的には血圧に有害な変化は確認されていません。 [2]
    • オメガ3強化卵を多く食べた場合に血圧低下が見られた小規模試験もありますが、一般の卵で血圧が上がったという結果ではありません。特殊な卵(オメガ3強化)による効果で、通常の卵とは区別が必要です。 [5]

「卵=高血圧」の誤解が生まれやすい理由

  • 何と一緒に食べるか

    • 卵そのものではなく、ベーコン・ソーセージなど塩分・飽和脂肪が多い食材や、バター・油での調理がリスクに影響している可能性が指摘されています。 [6]
    • そのため、「卵とセットの食事」全体が血圧や心血管リスクに影響している場合があります。卵単独の影響と食事パターン全体の影響を分けて考えることが大切です。 [6]
  • 糖尿病がある人

    • 糖尿病の人では、卵摂取が心血管疾患の合併と関連する可能性が示唆されており、同じ卵摂取でも影響が強く出ることがあります。 [3] [4]

どのくらいなら安全と考えられるか

  • 一般的な目安
    • 多くの健康な人では、週7個(1日1個程度)までの卵摂取は心疾患リスクを増やさないと考えられています。 [7] [1]
    • ただし、糖尿病や高リスクの方は、主治医と相談のうえ全体の食事パターンと合わせて調整するのがおすすめです。 [1] [3] [4]

高血圧対策としての食べ方のコツ

  • 塩分と調理法に注意

    • 高血圧の主因は塩分過多です。卵料理でも「塩の使いすぎ」や「加工肉(ベーコンなど)」の組み合わせは避けるとよいでしょう。 [6]
    • 油やバターでの揚げ物・炒め物より、ゆで卵・温泉卵・レンジ調理などを選ぶと、総カロリーと飽和脂肪の摂取を抑えられます。 [6]
  • 食事全体を整える

    • 高血圧予防には、野菜・果物、魚、豆類、未精製の穀物、ナッツ、オリーブオイルなどを中心とした食事(地中海食パターン)が推奨されます。 [8]
    • 心血管リスク低減には、トランス脂肪を避け、飽和脂肪を控え、加工肉・砂糖入り飲料・精製炭水化物を減らすことも役立ちます。 [9]

糖尿病・高脂血症がある場合の考え方

  • 糖尿病がある場合

    • 週あたりの卵の頻度は控えめにし、黄身の量を減らす工夫(全卵と卵白の組み合わせ)を検討してもよいでしょう。 [1]
    • 血糖・脂質・血圧の管理状況(HbA1c、LDLコレステロール、家庭血圧など)を確認しつつ、主治医や管理栄養士と個別に調整するのが安心です。 [1] [3] [4]
  • コレステロール対策

    • 卵白はコレステロールゼロでタンパク質はしっかり摂れるため、卵白中心にする方法もあります。 [10]
    • 一方で、卵の影響は個人差が大きく、食事全体の飽和脂肪や調理方法の影響の方が大きいことが多い点も押さえておきましょう。 [6] [1]

まとめ

  • 「卵を毎日食べる=高血圧になる」という明確なエビデンスは、現時点では乏しいと考えられます。 [2] [3]
  • 健康な人では1日1個程度までの卵は心血管リスクを増やさないとする見解が一般的で、血圧に関しても有害な影響は確認されていません。 [7] [1] [2]
  • ただし、糖尿病がある人、塩分・飽和脂肪の多い食事パターンの人は注意が必要で、卵の「食べ合わせ」や「調理法」、食事全体の質を見直すことが大切です。 [6] [3] [4]

卵と高血圧リスク:クイック比較表

項目健康な一般の人糖尿病がある人
卵と血圧の関係短期試験で有害な変化なし、中立的と考えられる傾向 [2]個別性が大きく、全体の心血管リスク上昇が示唆された報告あり [3] [4]
卵の摂取目安1日1個(週7個)程度は許容されやすい [7] [1]頻度・黄身量を控えめにし、卵白活用などで調整を検討 [1] [10]
注意点塩分・加工肉・揚げ物などの組み合わせを避ける [6]主治医と相談し、血糖・脂質・血圧の状況を見ながら調整 [3] [4]

実践ポイント(今日からできること)

  • 🥚 卵は「ゆでる・蒸す・レンジ」で、塩は控えめにする。 [6]
  • 🍳 ベーコンやソーセージではなく、野菜・キノコ・トマトなどと組み合わせる。 [6]
  • 🧂 1日の塩分目標(日本では6g未満が目標とされることが多い)を意識し、めんつゆ・しょうゆ・ドレッシングの量を見直す。 [6]
  • 🫒 油はオリーブオイルなど不飽和脂肪を中心にし、揚げ物は頻度を減らす。 [9]
  • 🥗 食事全体は地中海食パターンを参考に、野菜・果物・豆・魚・全粒穀物を増やす。 [8]

ご自身は卵をどのくらいの頻度で、どんな料理や食材と一緒に食べていますか?

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出典

  1. 1.^abcdefghiEggs: Are they good or bad for my cholesterol?(mayoclinic.org)
  2. 2.^abcdeEffects of egg ingestion on endothelial function in adults with coronary artery disease: a randomized, controlled, crossover trial.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  3. 3.^abcdefghEgg consumption in relation to risk of cardiovascular disease and diabetes: a systematic review and meta-analysis.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  4. 4.^abcdefgEgg consumption and risk of cardiovascular diseases and diabetes: a meta-analysis.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  5. 5.^Eggs enriched in omega-3 fatty acids and alterations in lipid concentrations in plasma and lipoproteins and in blood pressure.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  6. 6.^abcdefghijEggs: Are they good or bad for my cholesterol?(mayoclinic.org)
  7. 7.^abcTest Your Knowledge About Healthy Eating : MedlinePlus Medical Encyclopedia(medlineplus.gov)
  8. 8.^abMediterranean diet for heart health(mayoclinic.org)
  9. 9.^abLipid-Lowering Therapy Guidelines(ekjm.org)
  10. 10.^abEggs: Are they good or bad for my cholesterol?(mayoclinic.org)

ご注意: この情報は教育目的のみで提供されており、専門的な医療アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。医療上の決定を行う前に、必ず資格のある医療提供者に相談してください。