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2026年2月17日5分で読める

PubMedの資料に基づく | 生魚を食べると胃炎になりやすいって本当ですか?

要点:

生魚自体が通常の慢性胃炎を直接引き起こす根拠は薄いですが、寄生虫(アニサキス)や細菌・ウイルスにより急性の胃痛や胃腸炎を起こすことがあります。生魚後数時間の強いみぞおち痛はアニサキス症が疑われ、内視鏡で除去が有効です。予防は十分な凍結・加熱と衛生的な取り扱いが基本です。

生魚そのものが「通常の胃炎(慢性胃炎やストレス性胃炎)」を直接起こすとは言いきれませんが、生魚や生の貝類には寄生虫や細菌・ウイルスが含まれることがあり、急性の胃の炎症や胃痛、胃腸炎様症状を引き起こすリスクは確かにあります。 特にアニサキス症(寄生虫)や、生の貝類に関連したウイルス性・細菌性胃腸炎は、生で食べた後に急性症状を起こす代表例です。 [1] [2]

生魚と「胃(上腹部)」の急性症状

  • アニサキス症:サバ、イカ、サーモン、ニシン、カツオ、サンマなどの海産魚に潜む線虫(アニサキス属)の幼虫が、人の胃壁に侵入して数時間〜数日で激しいみぞおち痛、吐き気、嘔吐を起こします。 [1] [3]

    • 胃に刺入した幼虫は内視鏡で直接確認・摘出でき、摘出すると痛みが速やかに改善することが多いです。 [4] [5]
    • 内視鏡では胃粘膜の発赤・むくみ・びらんなど「炎症像」が見られることがあり、急性胃炎に類似した所見と説明されます。 [6]
    • 寄生虫はやがて死にますが、食道・胃・腸の壁で炎症性のしこり(肉芽)を作ることがあります。 [7]
  • 生の貝類と急性胃腸炎:生ガキなどの貝類は、ノロウイルスなどによる嘔吐下痢症のリスクがあり、下痢、嘔吐、腹痛、発熱などが24–72時間以内に出ることがあります。 [8] [9]

    • また、海水由来のビブリオ菌などの細菌性胃腸炎も夏季に増え、腹痛と水様性下痢が主ですが、上腹部痛を伴うこともあります。 [8]
    • こうした感染症は一般的に自己限定的で数日で回復しますが、重症化や基礎疾患がある場合は医療受診が勧められます。 [2]

「慢性胃炎」とは別物

  • 一般に「胃炎」と呼ばれるものの多くは、ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)感染や薬剤、ストレス、アルコールなどが関係する慢性胃炎です。生魚の摂取がそれらの慢性胃炎の主因になるという明確な根拠は限られています。
  • 一方で、生魚によるアニサキス症は、急性の胃粘膜炎症(急性胃アニサキス症)として現れ、「生魚後の急な胃痛」は十分に注意が必要です。 [10] [5]

症状が出たときの目安

  • 生魚やイカ・タコなどを食べてから数時間〜1日以内に強いみぞおち痛、吐き気、嘔吐が出現したら、アニサキス症の可能性があります。内視鏡での確認と摘出が有効なので、消化器内科受診が一般的に勧められます。 [4] [5]
  • 生の貝類を食べて24–72時間以内に嘔吐・下痢・腹痛が起き、周囲にも同様の症状が出ているなら、ウイルス性胃腸炎の可能性が高く、脱水予防と衛生管理が重要です。 [8] [9]

予防のポイント

  • 凍結:寄生虫対策として、魚は−20°Cで7日以上、または−35°Cで固化後−35°Cで15時間以上の保存が推奨され、加熱では中心温度63°C以上が目安です。 [11]
  • 加熱:魚介類は十分に加熱(中心63–65°C以上)すると寄生虫は死滅し、食中毒のリスクも下がります。 [11]
  • 取り扱い衛生:低温保存(5°C以下)、流水での洗浄、生食用と加熱用で器具を分ける・調理器具の消毒が大切です。 [12]
  • 生の貝類は特に感染リスクがあるため、体調や基礎疾患(肝疾患、免疫低下など)がある方は加熱調理を選ぶのが安全です。 [8] [2]

生魚を楽しむ際の実用アドバイス

  • お店を選ぶときは、適切な冷凍管理と衛生管理を徹底しているかを確認すると安心です。 [11]
  • 家庭で刺身を食べる場合は、冷凍済み(生食用表示)の魚を購入し、解凍後は速やかに食べる・再冷凍しないようにしましょう。 [11]
  • 食後にピリピリ感や口腔内の違和感、じんましんなどが出る場合、アレルギー(アニサキス関連の食物アレルギーを含む)もあり得ますので、症状が強ければ受診を検討してください。 [3]

まとめ

  • 「生魚=すぐ胃炎」ではありませんが、生魚や生の貝類は寄生虫や病原体により急性の胃・腸の炎症や胃痛を起こしやすい場面があります。 特にアニサキス症は、生魚の摂取後数時間で強い上腹部痛が出るのが特徴で、内視鏡での摘出が有効です。 [4] [10]
  • 予防は“十分な冷凍または加熱”と“衛生的な取り扱い”が基本です。 [11] [12]

よくある症状と対応の対応表

状況典型的な症状のタイミング主な症状想定される原因初期対応の目安
生魚(サバ、イカ、サーモン等)を食べた数時間〜1日以内強いみぞおち痛、吐き気・嘔吐、時に血性嘔吐アニサキス症(胃アニサキス) [1] [3]消化器内科で内視鏡による除去を検討 [4]
生の貝類(カキ等)を食べた24–72時間以内嘔吐・下痢・腹痛、発熱ウイルス性/細菌性胃腸炎(ノロ、ビブリオ等) [8] [9]脱水予防、衛生管理、重症なら受診 [2]
十分加熱・冷凍管理が不十分食後~48時間腹痛、下痢、吐き気食中毒全般(細菌・毒素など) [2]休養と水分、悪化・長期化は受診

参考になるポイント

  • アニサキス症は内視鏡で虫体を除去するとすぐに楽になることが多いため、タイミングと症状が合えば早めの受診が有益です。 [4] [5]
  • 予防のコアは「凍結または加熱」で、−20°Cで7日以上の凍結や中心63°C以上の加熱が実用的な基準です。 [11]
  • 生の貝類はノロウイルスによる集団事例がたびたび報告されるため、生食は体調やリスクに応じて控える選択も一案です。 [8] [9]

この内容で不安な点や、最近生魚を食べた後の症状があれば教えていただけますか?

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出典

  1. 1.^abcAbout Anisakiasis(cdc.gov)
  2. 2.^abcdeInfectious and toxic syndromes from fish and shellfish consumption. A review.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  3. 3.^abcAnisakidosis: Perils of the deep.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  4. 4.^abcdeAcute gastric anisakiasis. Analysis of 178 cases.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  5. 5.^abcdNine cases of acute gastric anisakiasis.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  6. 6.^Anisakidosis: report of 25 cases and review of the literature.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  7. 7.^About Anisakiasis(cdc.gov)
  8. 8.^abcdefGastroenteritis Associated with Consumption of Raw Shellfish-Hawaii, 1991(cdc.gov)
  9. 9.^abcdAn outbreak of gastroenteritis linked to seafood consumption in a remote Northern Aegean island, February-March 2010.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  10. 10.^abAcute gastric anisakiasis. Analysis of 178 cases.(pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  11. 11.^abcdefAbout Anisakiasis(cdc.gov)
  12. 12.^ab영남대학교병원(yumc.ac.kr)

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